本来DiaryNoteという場はこのようなちゃんとした日記をのせるべき場だと思う
2011年1月23日 バイト中のこと。ディナータイムが始まってから約一時間が経過し、そろそろ満席も見え始める時のことでした。
私が働いているのは時間無制限のバイキングレストランなので、ご来店頂いたお客様をお席へ誘導したあとに、ドリンクバーを付けるか付けないかの確認と、ご年齢の確認をすることでご案内を終えます。
「本日はご来店いただきまことにありがとうございます。当店のご利用方法はご存知でしょうか」
案内文句の一つです。その時私は、なんの変哲もないお二人様をお席へ誘導したあと、いつものようにその案内文句を口にしました。その時のことです。
「くぁwせdrftgyふじこlp」
お客様達の口から返ってきた言葉は、生まれてこのかた聞いたこともないような記号の羅列でした。
「くぁwせdrftgyふじこlp」
・ ・ ・ ?
「くぁwせdrftgyふじこlp」
↑マジでこんなかんじな?
「あの・・・お客様?」
頭の中は真っ白になりつつも、私はまるで動じていないかのようなフリをしながら聞き返しました。
「fgれあsbいfヴぁせおrgvjぱうぇrgの」
これは明らかに英語圏の発音ではないということを耳で確認し、さらに私は耳を済ませました。
「あれいおgjヴぃおれjgヴぃお ハ ン グ ル ふいおえrgじょいえr」
ん?
んんー?
今なんつった?
「あれいおgjヴぃおれjgヴぃお ハ ン グ ル ふいおえrgじょいえr」
「あれいおgjヴぃおれjgヴぃお ハ ン グ ル ふいおえrgじょいえr」
「 ハ ン グ ル 」
あ、
ああー・・・
ハングルの方ですか・・・
ハングル星に住むハングル星人様なんすね・・・
(マジ無理!帰りたいわ!)
そんなことを叫ぶわけにも行かず、私は落ち着いて状況を整理することにしました。
①この二人はハングル星人
②店はもうすぐ満席になるため、従業員達に余裕はない
③以前日本語がわずかしか通じない英語圏のお客様にご来店頂いた際に、この店の人類は他の星の言葉に理解を示すことが出来ないことを確認済み
はい、ここで③に注目
③以前日本語がわずかしか通じない英語圏のお客様にご来店頂いた際に、この店の人類は他の星の言葉に理解を示すことが出来ないことを確認済み
「English Only」を連呼する見慣れない四名様をご案内した時、言葉が通じないんじゃどうしようもないと思いながら、「プリィズウェイト」とお客様達に声をかけた後、そのことをマネージャーに相談しにいきました。すると、
「うちには英語が饒舌な従業員はいないから、 笑 顔 と 気 合 で押し切って!」
「・・・は、はい・・・」
何も得ることなくその四名様の元に返され、
「フード、アンド、ドリンク。オァ、フード、オンリー?」
「Food and drink」
「おぅ、おうけー(何このクソゲー)」
笑顔と気合で押し切りました。完全におうけーだったね。完全だったね。
その時のことを思い出し、自力でどうにかしたほうが良いという結論に達しました。ここで私が思いついたのは、英語を用いた対応です。日本語がまったく通じなくても、英語が多少通じるのならば、店の仕組みと料金の説明ぐらいは可能だと思ったわけです。はい、ですが、ですが?
「きゃん ゆー スピィク いんぐりっしゅ?」
私は単語単語を区切りながらゆっくり発音し、なんとか気持ちを伝えようと努力しました。完全にスピィクだったね。英語の発音なんか知らないからね。
「????どぇおいじおえrsjgヴぃおj ハ ン グ ル 」
ハングルはもういい
「あぁー・・・きゃん ゆー スピィク いんぐりっしゅ?」
「??????ういげrほあうぇpfjかうぇ ハ ン グ ル 」
(何でお前らはハングル星から出てくる決心をしたんだよ!)
たとえ言葉が通じないとはいえそんな失礼なことを叫ぶわけにもいかず、
「お、おぅー・・・」
Oh
おぅー・・・と呟いたあとに、私は店の料金票を取り出しました。
身振り手振りと、何故か拙い日本語で店の仕組みを伝えようとしました。ハングル星人の二人組がしきりに首を縦にふってきたため、どういうお店かは解って頂けたということでしょう。英語も日本語も解さないハングル星人二人組が飲食店に入店するということは、特定の注文をする必要性がない店であることをハングル星人の本能が理解していたからなのかもしれません。
「Use Drink?」
冷静に考え直せば変な英語ですが、ドリンクバーを付けるかどうかの確認はしておかなければなりません。ドリンクバーを指差しながら、ハングル星人が首を縦に振るのを見届け、早くここから離れたいという切実な願いを私が実行に移そうとしたその時、事件は発生したのです。
「くぁwせdれftgyふじこlp」
分厚いお財布を取り出したハングル星人は、おもむろにその中から福沢諭吉を取り出して私に差し出してきました。
え、あぁ、チップ?いや、そんなわけないわ。
どうやらハングル星人達は支払いをここで済ませようとしているようです。ですが、お店の仕組み上、お支払いはお店からお出になる時にして頂かなければなりません。どうにかそのことを伝えようと、私は頭を全力で回転させました。
その結果、私の口から一つの言葉が出てきました。
「しょく・・・ご!」
いやいやいやいや、食後はねーだろ食後は。
なんだよ食後って。
日本語だよ。
うん。
日本語だな。
「ん、あう、食後!」
「食後!」
えー、食後通じちゃったよ・・・まあいいけど・・・
顔を見合わせたハングル星人二人を前に、私はなんともいえない妙な気分になりました。その後、無事にお食事を済ませて、レジ口でのお会計を正しく終えたハングル星人二人を見送って、私は普段通りの平和な業務に戻りました。とさ。
私が働いているのは時間無制限のバイキングレストランなので、ご来店頂いたお客様をお席へ誘導したあとに、ドリンクバーを付けるか付けないかの確認と、ご年齢の確認をすることでご案内を終えます。
「本日はご来店いただきまことにありがとうございます。当店のご利用方法はご存知でしょうか」
案内文句の一つです。その時私は、なんの変哲もないお二人様をお席へ誘導したあと、いつものようにその案内文句を口にしました。その時のことです。
「くぁwせdrftgyふじこlp」
お客様達の口から返ってきた言葉は、生まれてこのかた聞いたこともないような記号の羅列でした。
「くぁwせdrftgyふじこlp」
・ ・ ・ ?
「くぁwせdrftgyふじこlp」
↑マジでこんなかんじな?
「あの・・・お客様?」
頭の中は真っ白になりつつも、私はまるで動じていないかのようなフリをしながら聞き返しました。
「fgれあsbいfヴぁせおrgvjぱうぇrgの」
これは明らかに英語圏の発音ではないということを耳で確認し、さらに私は耳を済ませました。
「あれいおgjヴぃおれjgヴぃお ハ ン グ ル ふいおえrgじょいえr」
ん?
んんー?
今なんつった?
「あれいおgjヴぃおれjgヴぃお ハ ン グ ル ふいおえrgじょいえr」
「あれいおgjヴぃおれjgヴぃお ハ ン グ ル ふいおえrgじょいえr」
「 ハ ン グ ル 」
あ、
ああー・・・
ハングルの方ですか・・・
ハングル星に住むハングル星人様なんすね・・・
(マジ無理!帰りたいわ!)
そんなことを叫ぶわけにも行かず、私は落ち着いて状況を整理することにしました。
①この二人はハングル星人
②店はもうすぐ満席になるため、従業員達に余裕はない
③以前日本語がわずかしか通じない英語圏のお客様にご来店頂いた際に、この店の人類は他の星の言葉に理解を示すことが出来ないことを確認済み
はい、ここで③に注目
③以前日本語がわずかしか通じない英語圏のお客様にご来店頂いた際に、この店の人類は他の星の言葉に理解を示すことが出来ないことを確認済み
「English Only」を連呼する見慣れない四名様をご案内した時、言葉が通じないんじゃどうしようもないと思いながら、「プリィズウェイト」とお客様達に声をかけた後、そのことをマネージャーに相談しにいきました。すると、
「うちには英語が饒舌な従業員はいないから、 笑 顔 と 気 合 で押し切って!」
「・・・は、はい・・・」
何も得ることなくその四名様の元に返され、
「フード、アンド、ドリンク。オァ、フード、オンリー?」
「Food and drink」
「おぅ、おうけー(何このクソゲー)」
笑顔と気合で押し切りました。完全におうけーだったね。完全だったね。
その時のことを思い出し、自力でどうにかしたほうが良いという結論に達しました。ここで私が思いついたのは、英語を用いた対応です。日本語がまったく通じなくても、英語が多少通じるのならば、店の仕組みと料金の説明ぐらいは可能だと思ったわけです。はい、ですが、ですが?
「きゃん ゆー スピィク いんぐりっしゅ?」
私は単語単語を区切りながらゆっくり発音し、なんとか気持ちを伝えようと努力しました。完全にスピィクだったね。英語の発音なんか知らないからね。
「????どぇおいじおえrsjgヴぃおj ハ ン グ ル 」
ハングルはもういい
「あぁー・・・きゃん ゆー スピィク いんぐりっしゅ?」
「??????ういげrほあうぇpfjかうぇ ハ ン グ ル 」
(何でお前らはハングル星から出てくる決心をしたんだよ!)
たとえ言葉が通じないとはいえそんな失礼なことを叫ぶわけにもいかず、
「お、おぅー・・・」
Oh
おぅー・・・と呟いたあとに、私は店の料金票を取り出しました。
身振り手振りと、何故か拙い日本語で店の仕組みを伝えようとしました。ハングル星人の二人組がしきりに首を縦にふってきたため、どういうお店かは解って頂けたということでしょう。英語も日本語も解さないハングル星人二人組が飲食店に入店するということは、特定の注文をする必要性がない店であることをハングル星人の本能が理解していたからなのかもしれません。
「Use Drink?」
冷静に考え直せば変な英語ですが、ドリンクバーを付けるかどうかの確認はしておかなければなりません。ドリンクバーを指差しながら、ハングル星人が首を縦に振るのを見届け、早くここから離れたいという切実な願いを私が実行に移そうとしたその時、事件は発生したのです。
「くぁwせdれftgyふじこlp」
分厚いお財布を取り出したハングル星人は、おもむろにその中から福沢諭吉を取り出して私に差し出してきました。
え、あぁ、チップ?いや、そんなわけないわ。
どうやらハングル星人達は支払いをここで済ませようとしているようです。ですが、お店の仕組み上、お支払いはお店からお出になる時にして頂かなければなりません。どうにかそのことを伝えようと、私は頭を全力で回転させました。
その結果、私の口から一つの言葉が出てきました。
「しょく・・・ご!」
いやいやいやいや、食後はねーだろ食後は。
なんだよ食後って。
日本語だよ。
うん。
日本語だな。
「ん、あう、食後!」
「食後!」
えー、食後通じちゃったよ・・・まあいいけど・・・
顔を見合わせたハングル星人二人を前に、私はなんともいえない妙な気分になりました。その後、無事にお食事を済ませて、レジ口でのお会計を正しく終えたハングル星人二人を見送って、私は普段通りの平和な業務に戻りました。とさ。
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